【解決実績】【高次脳機能障害9級10号】が認定されて慰謝料等4200万円余が認められた事例
【高次脳機能障害9級10号】が認定されて慰謝料等4200万円余が認められた事例

事故の内容
10代女性が友人運転の自動二輪者に同乗して赤信号で停止していたところ、後方から衝突されて飛ばされ、頭がい骨骨折、脳挫傷を負い、救急搬送されました。
相談のきっかけ
被害女性は事故当時就職活動中でもあり、お母様が娘の今後を心配されて、リンクスの無料相談を利用されました。
リンクスの弁護士のアドバイス
リンクスの弁護士は、被害女性のお怪我の内容からすれば、将来的に高次脳機能障害と診断される可能性があるので、日々の様子をよく観察して頂くようお願いしました。
被害女性はリンクスの弁護士と話している分には普通で怪我の割には症状は重くはありませんでしたが、お母様によくよく聴取すると、お願いしたことができていなかったり、同じことを繰り返していることがあるとのことでした。
そこで、主治医に高次脳機能障害であるという後遺障害診断書を作成してもらい、自賠責保険に後遺障害認定手続きを取りました。
高次脳機能障害の後遺障害診断書の作成の仕方について約5分の動画で知りたい方はコチラ
リンクスの活躍ポイント
リンクスは、被害女性が就職していないため、自賠責保険に具体的な仕事への支障を説明することが難しかったことから、主治医にお願いして後遺障害診断書に付属した「神経系統の障害に関する医学的意見」に就業上配慮すべき点について記載してもらうことにしました。
また、お母様にも「日常生活状況報告」という書類に、事故前と比べて明らかに違うルーティーンを記載してもらうことにしました。
自賠責保険による高次脳機能障害9級10号の認定
その結果、自賠責保険は、主治医が「新しいことを覚えられない点で就業上配慮する必要がある」と記載していること、お母様が「予定をカレンダーとスケジュールに細かく書き込む」「前日に翌日の予定を一緒に確認」などと記載していることから、「神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務に相当な制限が残るもの」として第9級10号が認定され、自賠責保険から616万円が支払われました。
示談交渉の際の保険会社側の主張
リンクスは、高次脳機能障害が後遺障害9級10号に該当することを前提に慰謝料等を計算して、慰謝料等のうち自賠責保険を超える部分として、相手方の任意保険会社に4200万円余りの請求を行いました。
これに対し、保険会社側は、被害女性がその後就職していることから9級は高すぎるなどと主張して、1100万円しか支払わないなどと主張しました。
リンクスの弁護士の反論
そこで、リンクスの弁護士は、被害女性が就職先でも作業手順を誤ったり、計算ミスをしていることなどを丁寧に説明したところ、自賠責保険を超える部分の慰謝料等として3600万円が認められ、自賠責と合わせて合計4200万円の支払が認められました。
この記事の筆者
弁護士 藤川真之介
弁護士法人法律事務所リンクス(京都弁護士会)代表弁護士。交通事故の被害者の救済に取り組む。特に後遺障害等級の獲得に注力し、担当した裁判例が交通事故専門誌「自保ジャーナル」2048号等に掲載。京都大学法学部卒業。2007年弁護士登録(登録番号35346)。