子供の交通死亡事故の賠償金は？逸失利益と慰謝料で7000万円が認められた事例
子供の死亡逸失利益では中間利息控除が問題となる。
女の子の場合には賃金センサスや生活費控除率が重要。
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子供の死亡事故の賠償金はいくら？子供の死亡慰謝料の相場や逸失利益の計算は？
子供の死亡事故の賠償金の相場は、死亡慰謝料２５００万円に遺族固有の慰謝料と死亡逸失利益が加わって数千万円～１億円超というのが相場です。
死亡慰謝料は２０００万円～２５００万円とされていますが、子供が亡くなった場合には、亡くなった子供さん自身の将来の可能性が閉ざされてしまうとともに、ご遺族の悲しみもより一層深いものとなります。
そこで、子供の死亡慰謝料に加えてご遺族の固有の慰謝料が認められることが多く、その合計額は２５００万円を超えることもままあります。
このページでは、法律事務所リンクスの交通事故に強い弁護士が、交通事故で女児を亡くされたご両親から依頼を受けて裁判をした事例を基に、子供の死亡事故の賠償金の計算方法をご説明します。
交通死亡事故の慰謝料や賠償金の全般的な相場については、「交通死亡事故の慰謝料の相場は？死亡事故の賠償金保険金の平均や最高額は？」をご覧ください。
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子供の死亡逸失利益の計算方法は？女の子の基礎収入や生活費控除率は？
子供の逸失利益の計算方法
子供の死亡逸失利益の計算方法は、
基礎収入×（１－生活費控除率）×労働能力喪失期間
です。
子供の逸失利益の基礎収入
子供の逸失利益の基礎収入は、賃金センサスの全年齢の年収額です。
男児の場合は男性の賃金センサスの年収額、女児の場合は男女計の賃金センサスの年収額を用います。
女児の場合に女性ではなく男女計の賃金センサスの年収額を用いるのは、女児の将来の可能性を評価するのに、低額の女性の賃金センサスの年収額を用いるのは不公平であるという考え方によります。
お亡くなりになられた女児の場合も、男女計学歴計の全年齢平均賃金（当時）である４９７万２０００円が採用されました。
子供の生活費控除率
生活費控除率とは、被害者の収入から交通事故でお亡くなりになることなくご存命であったならば生活費として費消されたであろう割合のことを指します。
男児の場合には５０％、女児の場合には４５％とすることが多いです。基礎収入については男児の方が高いため、女児の生活費控除率を低くして、バランスをとっています。
お亡くなりになられた女児の場合も４５％が採用されました。
労働能力喪失期間
労働能力喪失期間とは、被害者が収入を得られる機関のことを指します。子供の場合には、仕事に就いたであろう年齢（就労開始年齢）を高卒の１８歳か大卒の２２歳とみて、６７歳までの期間とすることが多いです。
お亡くなりになられた女児の場合は１８歳から６７歳までの４９年間が採用されました。
逸失利益
その結果、お亡くなりになられた女児の逸失利益として、次の金額が認められました。
４９７万２０００円×（１－０．４５）×８．７３９４＝２３８９万８７６３円
子供の死亡慰謝料と遺族固有の慰謝料
子供の慰謝料の相場は２０００万円～２５００万円ですが、本件の場合、ご両親が憔悴しきっていたことに加え、兄が目の前で妹が事故にあうのを見てしまうという悲惨な事情もあったため、死亡慰謝料と遺族固有の慰謝料を合わせて２９００万円が認められました。
子供の死亡事故は示談で解決する方がよい？裁判を起こした方がよい？
交通事故で民事裁判を起こした場合、裁判所は交通事故の日から損害賠償金の支払日まで年３％の遅延損害金と弁護士費用を認めますので、裁判を起こした方がよい場合も多いです。
本件でも逸失利益と慰謝料の合計額は５２００万円でしたが、遅延損害金と弁護士費用との合計で７０００万円の損害賠償が認められました。
法律事務所リンクスは死亡事故の解決実績多数
法律事務所リンクスの弁護士は、３０００人以上の交通事故被害者の方から無料相談をお受けし、１５００人以上の交通事故被害者の方からご依頼頂いてきました。その中で、数多くの死亡事故を解決し、適正な補償を実現させてきました。
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このコンテンツの監修
弁護士法人法律事務所リンクス
代表弁護士 藤川 真之介
交通事故の被害者の救済に取り組む。特に後遺障害等級の獲得に注力し、担当した裁判例が交通事故専門誌「自保ジャーナル」2048号等多数掲載。京都大学法学部卒業。2007年弁護士登録（日弁連登録番号35346）。京都弁護士会所属。2016年に交通事故被害者のための法律事務所として弁護士法人法律事務所リンクス（日弁連届出番号1030）創設。
