交通事故でTFCC損傷は後遺障害12級13号？後遺症認定されない場合も

TFCC損傷は争われる可能性が高い。
だからこそ顧問医がいる後遺障害に強い弁護士が必要。

TFCC損傷とは？

TFCC（三角繊維軟骨複合体）は、橈骨（前腕の親指側の太い骨）、尺骨（前腕の小指側にある細い骨）、手根骨（前腕と指の骨の間にある８個の小さな骨）の間で、手関節を安定させる機能を果たしてくれている組織です。

TFCCは、いくつかの靭帯や軟骨で、橈骨、尺骨、手根骨をつないでいます。手首がぐらつくことなく、なめらかな動きができるのは、このTFCCがサスペンションのような働きをしているからです。

TFCCを損傷すると、手関節の尺側部（小指側）の疼痛が生じます。特にドアノブを回したり重い物を持つ際に手首を捻ると強い痛みが生じることがあります。

このページでは、TFCC損傷で後遺障害12級13号が認定される場合と後遺症が認定されない場合との違いを説明した後で、リンクスの弁護士が医師の協力を得てTFCC損傷を証明して12級13号の認定を受け1200万円余の損害賠償を獲得した事例を紹介します。

後遺障害１２級の金額の相場について詳しく知りたい方は、「後遺障害12級の金額は？慰謝料・逸失利益・労災の計算は？通院日数と認定率は？」をご覧ください。

TFCC損傷で後遺障害12級13号が認定される場合

TFCC損傷で１２級が認められるためには、

• 受傷直後のMRIで新鮮な外傷があると認められること
• 受傷態様がTFCC損傷を引き起こすようなものであると説明できること

が必要です。

もっとも、自賠責保険は、手の専門医がTFCC損傷と診断した場合でも、画像上の異常所見が認められないとして、後遺障害12級13号を認めないことがあります。

TFCC損傷で後遺症愛12級13号の認定を受けるには、顧問医がいる交通事故に強い弁護士のサポートが必要となります。

TFCC損傷で後遺症が認定されない場合とは？

TFCC損傷が交通事故による手首の受傷後まもなく撮影されたMRI画像で確認できれば１２級が認定される可能性が高いです。

もっとも、TFCC損傷は手の専門医でないと確定診断できない場合も多く、他部位と並行して治療進める中で、事故後ある程度時間が経ってからTFCC損傷の診断を受ける場合もあり、このような場合には後遺障害の等級認定で非該当とされやすいとも言われています。

また、交通事故の際に、TFCCを損傷するような受傷態様であったのかが問題とされることがあります。例えば、自動車のハンドルを握った状態で事故に追突されたという場合でも、軽微な追突事故である場合、TFCCを損傷したのかを争われることが多いです。

TFCC損傷による後遺障害に対して自賠責保険や労災で適切な障害等級の認定を受けるには、弁護士への相談も視野に、注意して対応することをおすすめします。

交通事故でTFCC損傷になる場合とは？

交通事故でTFCC損傷になるのは、バイク・自転車など二輪車での交通事故に遭い、転倒した際に地面に手をついた場合や自動車のハンドルを握った状態で事故に遭い、手首に強い衝撃を受けた場合が多いです。

手関節を骨折していないにもかかわらず、手関節の疼痛が持続する場合には、TFCC損傷を疑う必要があります。

次の解決事例は、主治医がTFCC損傷と診断したものの、自賠責が後遺障害14級9号しか認めなかったため、リンクスの弁護士が依頼を受け、顧問医と相談の上異議を申し立て、12級13号を獲得した事案です。

被害者男性は、自転車にまたがって停止していたところ、バックしてきた自動車に巻き込まれて転倒し、手首を受傷しました。

医師の診断の結果、TFCC損傷と判明し、自賠責に後遺障害診断書を提出しましたが、MRI画像上、骨傷が認められないとして14級9号しか認められないと判断 されたため、リンクスの弁護士に依頼されました。

リンクスの弁護士の活躍ポイント

リンクスの弁護士は、顧問医と相談して、次のような意見をもらい、異議の申立てをしました。

1. 受傷から1カ月以内に施行された MRI で TFCC の損傷を認められる。橈尺靭帯は尺骨小窩および茎状突起付着部とも連続性は消失し、短縮している。
2.  TFCC の尺骨茎状突起部断裂・尺骨小窩部断裂により、その断裂片が挟み込まれ、疼痛が生じていると考えられる。
3. 症状固定時にに施行された MRI でも橈尺靭帯は尺骨小窩および茎状突起付着部とも連続性は消失し、短縮しており、断裂片が関節内で挟み込み・嵌頓を生ずることにより疼痛が生じているものと考えられる。
   
   

その結果、被害者男性は無事に後遺障害12級13号の認定を受けることができました。

このように、適切な後遺障害等級の認定を受けるには、顧問医がいる後遺障害に強い弁護士への依頼が不可欠です。

リンクスは手の後遺障害等級の獲得実績多数

手の後遺障害等級でお悩みならリンクスへご相談ください

リンクスでは、手の後遺障害でお困りの方、適切な後遺障害等級認定を受け、適正な補償をお受け取りになられたい方をはじめ交通事故でお困りの被害者の方のため、無料相談 をさせて頂いておりますので、是非ご利用ください。

このコンテンツの監修

弁護士法人法律事務所リンクス
代表弁護士　藤川 真之介

交通事故の被害者の救済に取り組む。特に後遺障害等級の獲得に注力し、担当した裁判例が交通事故専門誌「自保ジャーナル」2048号等多数掲載。京都大学法学部卒業。2007年弁護士登録（日弁連登録番号35346）。京都弁護士会所属。2016年に交通事故被害者のための法律事務所として弁護士法人法律事務所リンクス（日弁連届出番号1030）創設。

弁護士紹介

リンクスの顧問医のご紹介

法律事務所リンクスのの顧問医の濱口裕之です。
後遺障害等級認定に当たっては、主治医が作成する後遺障害診断書、画像や検査が大事ですが、多忙な主治医は、「充実した内容の後遺障害診断書」を作成したり、後遺障害を証明するために必要な「画像の撮影」や「検査の実施」を積極的に提案してくれるとは限りません。

私が代表医師を務めるメディカルコンサルティング合同会社では、法律事務所リンクスに依頼された交通事故被害者の方の主治医が作成した後遺障害診断書などを、交通事故に詳しい各科の専門医が画像鑑定や意見書などを作成して補填することが可能です。

私たちは、交通事故被害者の皆様の後遺障害を証明するために、数多くの案件で法律事務所リンクスの弁護士と連携し、結果を出してきました。このページをご覧になっている交通事故の被害者の方が、適正な損害賠償を受けられるようサポートさせていただきますので、ご安心ください。

経歴	医学博士 日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医 日本リウマチ学会専門医 日本リハビリテーション医学会認定臨床医 メディカルコンサルティング合同会社 代表医師 兼 CEO