遺留分を請求したい方に流れや応じない場合の対処法を解説

遺留分請求の注意点が知りたいのですが?

このページでお伝えしたいこと

このページでは遺留分を請求したいとお考えの方に次のことを解説します。

  1. 遺留分の請求ができるのはどのような場合か
  2. 遺留分の請求の流れ
  3. 遺留分の請求に応じない場合の対処法

遺留分の請求ができるのはどのような場合?

次のような場合に遺留分の請求ができる可能性があります。

  1. 亡くなった被相続人が遺言で他の相続人の相続割合を法定相続分を超えるように指定した(相続分の指定)
  2. 亡くなった被相続人が遺言で他の相続人に高額な財産を相続させた(相続させる遺言)
  3. 亡くなった被相続人が遺言で他人に高額な財産を遺贈した(遺贈)
  4. 亡くなった被相続人が相続人または他人と亡くなった場合に高額な財産を贈与することを約束していた(死因贈与)
  5. 亡くなった被相続人が相続人または他人に生前高額な財産を贈与していた(生前贈与)

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遺留分を請求する流れ

遺留分を請求するには、次のようなことをする必要があります。

  1. 遺留分の計算をする
  2. 正しい相手に遺留分を請求する
  3. 遺留分の支払交渉をする

① 遺留分の計算をする

各相続人の遺留分の額がいくらかになるかについては、以下の計算式によって算出します。

①遺留分算定の基礎となる財産額(遺留分算定基礎額)×②各相続人の遺留分割合

正確な計算をするには専門家である弁護士に計算してもらう必要があります。

ここでは、相続人の構成毎の遺留分の割合の表を掲載しておきます。

詳しくは「遺留分の計算方法が知りたいのですが?」でご説明していますので、そちらをご覧ください。

相続人の構成 各相続人の遺留分
配偶者 子供 父母 兄弟
配偶者のみ 1/2
配偶者と子供 1/4 1/4の人数割
配偶者と親 1/3 1/6の人数割
配偶者と兄弟姉妹 1/2 なし
子供のみ 1/2の人数割
親のみ 1/3の人数割
兄弟姉妹のみ なし

② 正しい相手に遺留分を請求する

遺留分は誰に対して請求できる?

遺留分を請求する相手は、民法で決められた順番に従わなければなりませんので、相手を選ぶことはできません。

順番は、①相続分の指定を受けた人、②相続させる遺言により財産を受け取った人、③遺贈により財産を受け取った人が同順位の1位、④死因贈与を受けた人が2位、⑤生前贈与を受けた人が3位で、生前贈与が複数ある場合には、時期が後のものから順番に請求することになります。

正しい相手に請求しないと権利を失う

正しい相手に請求をしないまま相続開始から1年が経過すると消滅時効により遺留分の請求ができなくなる可能性があります。詳しくは「遺留分の時効について知りたいのですが?」をご覧ください。

③ 遺留分の支払交渉をする

遺留分を支払ってもらえるよう交渉することになりますが、長々と交渉するのは危険です。

その理由は次の3つです。

  1. 交渉しているうちに消滅時効にかかる可能性がある
  2. 財産が散逸したり隠される可能性がある
  3. 再度の相続が発生する可能性がある

交渉に時間がかかるようなら早急に弁護士に依頼相談すべきです。

消滅時効にかかる可能性

遺留分の請求(遺留分侵害額請求)には相続の開始と遺留分の侵害を知ってから1年以内という消滅時効があります。これは単に請求すればよいというものではありません。

例えば口頭で請求しても、後から1年以内に請求を受けていないと言われる恐れがありますし、手紙で請求しても受け取っていないと言われる可能性があります。このようなことにならないためには、「請求した証拠を残す必要がある」と説明するなどした上で、遺留分の請求通知を内容証明で送るのが望ましいです。

詳しくは「遺留分の時効について知りたいのですが?」をご覧ください。

財産隠しの可能性

遺留分を支払ってもらえるよう交渉しているうちに、財産が散逸したり、隠されてしまう危険があります。

見えない財産は差し押さえることができませんので、注意が必要です。

再度の相続が起きる可能性

相手方が亡くなると相手方の子供が遺留分を支払う義務を相続しますが、支払い義務を負う金額は人数割りになりますので、ひとりひとりに請求して回収しなければならなくなります。

また相続放棄をされてしまうと、請求できなくなってしまいます。

相手方が遺留分の請求に応じない場合の対処法

遺留分を請求しても簡単に応じてくれることはない

被相続人から遺贈・生前贈与を受けた人は、自分がそれだけの財産を受け取るのにふさわしいからこそ受け取ったと考えるので、遺留分を請求されても応じてくれないことが多いです。

また、遺留分を請求した場合、感情がもつれてしまって相手からの反論を誘発し、結果的に遺留分の請求にとって不利な事態に追い込まれることがあります。

遺留分の請求に応じない場合の対処法

遺留分の請求に応じない場合の対処法は次のとおりです。

  1. 内容証明を送っていないのであれば内容証明を送る
  2. 遺留分の請求に応じざるを得ない理屈と証拠を突き付ける
  3. 遺留分侵害額請求の調停や裁判を起こす

① 内容証明を送る

遺留分は、相続開始後、自分の遺留分が侵害されていることを知ってから1年以内に請求しなければ消滅時効にかかりますので、遺留分を請求する場合には、消滅時効が成立しないよう、1年が経過する前に配達証明付きの内容証明を送っておく必要があります。

もっとも、きちんとした形で遺留分を請求したいとお考えであれば、どのような形で請求するか、相手方が支払わない場合にどのような対応をするかなどについて、最初から遺産相続問題に強い弁護士に無料相談された方がよいと思います。

② 理屈と証拠をつきつける

財産をもらって当たり前と考えている相手方に遺留分を支払わせるには、遺留分の金額とその根拠について、説得力をもって正確に説明することが大事になります。

また、仮に支払ってもらえない場合、調停や裁判を起こすことを検討しなければなりませんが、遺留分の調停や裁判で重要なのは理屈と証拠です。

したがって、遺留分を請求する段階から、調停・裁判を見据えて証拠を集めつつ、説得力のある理屈を立てておく必要があります。

③ 遺留分侵害額請求の調停・裁判を起こす

理屈と証拠を突き付けても遺留分を支払わないのであれば、弁護士に依頼して、調停・裁判を起こすしかありません。

遺産相続に強い弁護士への無料相談が必要

このように、遺留分は請求方法が難しい上に、1年という短期の消滅時効がありますので、できる限り早い段階から、遺産相続に強い弁護士への無料相談をされることをお勧めしております。

とりわけ、相手方が早期に遺留分を支払わない場合には、消滅時効が成立しないよう、訴訟を視野に入れた対応を検討しなければなりません。

その場合には、遺留分請求訴訟の経験がある弁護士に依頼する必要が出てきます。

法律事務所リンクスでは遺産相続問題に強い弁護士が、遺留分を請求したい方のための無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

このコンテンツの監修

藤川真之介 弁護士の写真

弁護士法人法律事務所リンクス
代表弁護士 藤川 真之介
弁護士登録番号35346

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