相続不動産の評価額の調べ方は?遺産分割での査定方法は?
不動産の査定・鑑定をして取得額が数百万円増えた事例
相続不動産の査定が必要な理由とは?
相続財産の中に不動産がある場合、不動産を査定して評価する必要が出てくる場合があります。その理由は次の3つです。
- 不動産の評価が決まらないと遺産総額が決まらないので、誰がいくらもらえばよいか決められない
- 不動産の評価が決まらないと不動産を取得する人がいくら相続したことになるかが決まらないので、その人がもらい過ぎなのか、その人にまだ遺産を分けないといけないのかが分からない
- 不動産を取得する人がもらい過ぎだとした場合、代償金を支払わないといけないが、その額が決まらない
では、不動産の評価方法には、どのようなものがあるのでしょうか。
相続不動産の評価額
1 路線価・固定資産評価額を利用する方法
土地の評価額として路線価、建物の評価額として固定資産評価額を用いる方法です。
と言っても、路線価や固定資産評価額は実勢価格(時価)に比べると低いので、そのまま用いることは稀です(全相続人が合意すればそれでもかまいません。)。
これらを用いる場合、路線価は時価の8割程度、固定資産評価額は時価の7割程度という考え方を前提に、路線価÷0.8、固定資産評価額÷0.7などと割り戻して、時価を算出して不動産の評価とすることが多いと思います。
ただし、双方が合意しなければ、この方法を採ることはできません。
2 不動産会社に査定してもらう方法
不動産会社に頼んで、売りに出せばどのくらいの金額で売れるのかを査定してもらい、これを不動産の評価とする方法です。
この場合に重要なのは、不動産会社に不動産の特性や実情をよく理解してもらうことです。
不動産会社に頼むことで、その不動産の長所・短所が見えてくるので、時価をめぐる議論がしやすくなりますが、双方が自分に有利な査定方法を採るということも起きますので、不動産会社に査定を頼めば必ず評価額が決まるわけではありません。
不動産会社の心当たりがない方は、ネットの一括査定を利用する方法もございます。
3 不動産鑑定士に鑑定してもらう方法
遺産分割調停や審判になった場合、正確に時価を評価することが必要になりますが、このような場合には、不動産鑑定士に依頼することになります。
また、遺産分割調停や審判にならない場合でも、全当事者が不動産鑑定士による鑑定を不動産の評価額とすることに予め合意した上で、全当事者が納得する不動産鑑定士に依頼することも考えられるかもしれません。
不動産鑑定をする場合、その費用として数十万円掛かります。
不動産の査定・鑑定をして取得額が数百万円増えた事例
無料相談に至る経緯
父親を亡くされたご相談者様は、義理の母の弁護士から遺産分割調停を申し立てられました。
遺産分割調停で問題となったのが、父親名義の2つの家の取扱いで、ご相談者様は、自分が利用している家については、自分がお金を出してリフォームも済ませているので、単独取得したいというご意向をお持ちでした。
無料相談でのご提案
リンクスの弁護士は、無料相談で次のようなことをご提案しました。
- 不動産会社の査定を取って、2つの家の評価額をどうするかを協議する
- リフォームによって価値が増えている分については、ご相談者による寄与分であると主張し、法定相続分(2分の1)とは別に取得できるようにする
- 相手方が不動産会社の査定に納得しなければ、不動産鑑定士による鑑定を求める
ご相談者様は、リンクスの弁護士の説明に納得し、依頼されることになりました。
解決方法
リンクスの弁護士は、不動産会社の査定を取り、リフォーム部分の価値も説明しましたが、相手方弁護士はその評価額に納得しませんでした。そこで、不動産鑑定士と共に現地に赴き、立地やリフォームの内容を見てもらいました。その結果、リフォーム部分に数百万円の価値を認めさせることに成功しました。
遺産相続に強い弁護士への無料相談が必要
このように、不動産の査定や評価、不動産鑑定には様々な難しい問題がありますので、遺産相続に強い弁護士への無料相談をされることをお勧めしております。
法律事務所リンクスは、複数の不動産会社と取引があり、数多くの査定を依頼してきました。
リンクスでは遺産相続問題に強い弁護士が無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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